「僕は…なんて役立たずの間抜けなんだろう……。

クソ、クソッ……!」


僕は、自分の拳を握り締めた。


「やだ、あの人なんかさっきからブツブツ言ってる」

「こわ~い、前通りたくな~い」


さっきの女子高生達が、僕を見て気味悪がりながらも、見下したように嘲笑う。

僕は、彼女達を鋭く睨んだ。


お前達には僕の気持ちなんか、僕の不幸なんか理解できない。

それなのに、僕を見下したようなその気持ち悪い下品な眼で見るな。


そんなメッセージを込めて。


それが、彼女達に伝わったのか、


「ね、もう行こ……」

「う、うん……」