僕も、普通に高校に通っていたら、彼女達みたいに普通に生きられたのだろうか?

あめふらしという存在がいなければ、不幸チャンネルがなければ、皆も、幸せになっていたのだろうか?


そもそも、伊藤と大輝が小幡をいじめなければ………。


これらの中のもの、どれか一つでもなければ、皆死なずに済んだかもしれない。

皆、幸せに暮らしていけたのかもしれない。


普通に、おじいちゃんおばあちゃんになれていたかもしれない。


そう思うと、悔やまれる。


「せめて、小幡がいじめられていたことに、僕が気付いていれば…………」


そうすれば、せめて伊藤と大輝は…助かったかもしれないのに。

大輝に至っては、僕が一人にしなければ、絶対に助かっていた。

助けるチャンスは二度もあった。

それなのに、僕はそのチャンスに気付くことができなかった。