途方もなく、僕は道を歩いていた。



安元さんの遺体が発見された川も、

伊藤の遺体が発見された公園も、

小幡の父親の遺体が発見された廃ビルも、

柳先生の遺体が発見された中学の裏の林も、

小幡の母親とその再婚相手の遺体が発見された自宅周辺も、

そして、僕が大輝の遺体を発見した場所も、


もう飽き飽きするほど見て回ったけれど、やっぱりどこにもなにも手掛かりはありゃしない。


当たり前だ。

もし手掛かりがあれば、とっくに僕達が見つけていたか、警察が見つけている。