「そんな……!」

あめふらしに繋がるようなものは、一切見つからなかった!?

それじゃあ、大輝が今まで調べていたことは、全て無駄だったのか!?


「それに敏明君…。

あなた、大輝が殺された日の昼頃、道の真ん中であの子を大声で言い争いをしていたそうじゃない?

最後には、あの子の顔を殴ったとか………。


今でも思い出すわ!遺体となって見つかったあの子の体から切り離された頭……!
その左頬が、腫れあがっていたことを…………!!


そんな人に、話すようなことや、見せるようなものは一切ないわ!


だから、帰って!帰って!!!」


彼女は僕の胸を強く押し、家の中へ戻ってしまった。

バタンッ!と力強く玄関の扉が閉ざされる。



「………」



僕は、その扉を黙って見つめていた。