僕は服を着替え、家を出た。

家を出るところを母さんに見られ、母さんはひどく驚いていた。

そういえば、家族の前で家を出るのは、かなり久しぶりだったな。

いつも、家に誰もいないときに外へ行っていたから。


まず、僕は大輝の家に向かった。

僕がいない間、大輝が何か収穫を得て、それらを何らかのメモやノートにまとめていないかと思ったからだ。


もし、大輝の集めた情報がまとめたものがあれば、今回あめふらし探しの、大いなる前進となるだろう。


大輝の家に着くと、僕は呼び鈴を三回鳴らした。


「……」


しばらくして、無言で大輝の母親が出てきた。

少し前に見た彼女は、とても健康そうだったに、今では憔悴しきってしまって、とても痩せっぽちに見える。

泣き腫らしたのか目は赤く充血しており、髪の毛はボサボサだった。


「あの……」