真っ白な空間に、僕は一人で立っていた。



「なんだ、ここ………」



『………き、』


「え?」


『とし………き。


としあ……き。


敏明………………』



僕の名前を呼ぶ声。

それは、間違いなく大輝のものだった。



「大輝………?」


僕が彼の名前を呼ぶと、フッと目の前に大輝が現れた。
まるで、幽霊みたいに。

いや、この大輝は……紛れもなく幽霊だ。

だって大輝は……死んだのだから。