「ハァ…ハァ…………!!」


ずっと引きこもっていて運動していなかったから、走るのがかなりキツイ。

だけど、僕は走った。


やがて、大輝と別れた場所へ着いたが、大輝の姿は見当たらない。


「どこだ……どこにいるんだよ、大輝……!!」


それから、安元さんの遺体が発見された川、

伊藤の遺体が発見された公園、

小幡の父親の遺体が発見された廃ビル、

柳先生の遺体が発見された中学の裏の林、

小幡の母親とその再婚相手の家の順で回ってみたが、どこにも大輝はいない。


「大輝っ………、大輝いぃ!!」


大声で大輝の名前を呼ぶが、返事はない。

通行人が僕のことをキチガイを見るかのような目で見るが、そんなことはどうでもいい。


大輝……どこにいるんだよ。
いたら、返事をしてくれよ………大輝……大輝…………。