目を開けると、そこは中学校だった。
また、夢か………。
ここまで中学時代の夢ばかり見ていると、もうここが夢だということがすぐに分かってしまう。
「起きた?」
隣にいた、中学時代の小幡が、僕に話しかけてきた。
どうやら、僕達は放課後の教室で、塾が始まるまでの時間、一緒に勉強していたようだ。
そして、僕はその途中で居眠りしてしまったらしい。
「ああ……おはよう。
今何時だ?」
「十六時」
十六時だと……塾まであと三十分ってとこか。
中学校から行くなら、十分間に合う時間だ。
「あと、十分くらいで塾に行こうか。
それまで、少しお喋りしていよう」
小幡が提案した。



