「そういうことだ」

「まさか……俺が殺されるなんて……ありえねえよ」

「ありえないわけじゃない。
可能性は、十分ある」

「………今日は、もう帰ろうぜ」


頭を抱える大輝。


「大輝…」

「ちょっと、家でゆっくり考えたいんだ……」

「…わかった。
じゃあな」


そして、僕達は別れた。



やっぱり、小幡のことをいじめていたもう一人は、大輝だった。

つまり、僕の友人二人は、僕に隠れて僕のもう一人の友人をいじめていたってわけだ。

そんな身近な人間がいじめ、いじめられていたというのに、気付かなかった僕はなんて馬鹿なんだろう………。