「いや、小幡はあめふらしだ。
そうに違いない。

伊藤を殺す動機だってある」

「ああ……そうだな。
確かに、お前には言ってなかったが、あいつには自分の父親を殺す動機もあるよ。

あいつは、成績が少しでも落ちると、父親からの暴力を受けていたんだ」

「ほら!

やっぱり、小幡があめふらしなんだよ!!」

「だけど!!

安元公正はどうなんだよ!!

一番目のあめふらしの被害者……安元公正と小幡のどこに接点があるっていうんだよ!」

「それは……」


大輝は、言葉を詰まらせた。