しかし、小幡の事情を知らなかった伊藤は、

『いつもテストで涼しい顔で良い点取っているくせに、なにが“勉強で忙しい”だ。

きっと、自分は顔だけは可愛いからって調子に乗って、男も顔で選んでいるんだろうよ。

どうせ振るなら、もうちょっとまともな理由考えられなかったのかよ?』


と、キレ気味に話していたらしい。


その話をしたのが、大輝が伊藤と知り合った中二の時のこと。


そして、伊藤は自分がたまに小幡の靴箱の中に、『ビッチ』や『性格ブス』などの悪口を書いたメモを入れたり、

すれ違いざまに『死ね』とか『キモイ』とか言っていたという。