*side 東田 千歳* 火曜日 午前8時30分。 梅雨のあけた7月。風邪で3日学校を休んだあと登校すると、クラスはなにか変わっていた。 「あ、おはよ」 「はよー」 「もういいの?なんか痩せた?」 「いや太ったけど」 教室の入口をくぐって、仲のいい子と軽口を利きながら自分の席に向かう。 しかし、 「ん?」 おかしい。私の席に、見知らぬ男子が座っている。 はて誰だこいつ?