歌を口遊む小鳥はいつか、大空へ羽ばたく。



 半ば反射的に顔を引き攣らせたわたしに、キョウちゃんはやはり不服そうな顔を隠そうともせず目の前に置いてあったミルクティーを豪快に呷った。


「ウチの男三人衆じゃ駄目なの?」


 それも幾度と無く掛けられた質問だ。


(駄目なの、かあ)


 質問の意味も意図も分からなくて、窓の外に視線を放り出す。先程まで修羅場を繰り広げていたとは思えない程の透き通った青が広がっていた。

 ビルに埋め尽くされた、灰色の街。

 空だけが輝きを失わない。


「……友達に、駄目も何も無いと思うけどなあ」


 わたしもいつか、行けるだろうか。


(―――あの空の向こうに)