歌を口遊む小鳥はいつか、大空へ羽ばたく。



 ―――カズヤとキョウちゃんが会った事は無い。

 しかしわたしの話を聞く限り、好きにはなれなかったらしい。尤もそれは決してカズヤに限った話ではないのだけど。


「ったく、カズヤと付き合ってどれ位だっけ?」

「一ヵ月でーす」

「知り合ってからは?」

「二ヵ月でーす」

「自分安売りし過ぎだっつーの」

「……うう、」


 返す言葉も見付からず、視線を俯かせるようにして呻く。

 キョウちゃんの言いたい事はこれでも分かっているつもりだ。流石にそこまで鈍感ではないし、それを演じるつもりも無い。


「アンタそれなりにモテてんだから、ある程度選ぶ余裕もあると思うんだけどねえ……」


 顔をまじまじと見られているのが雰囲気で伝わってきて、居心地の悪さに身体を縮こまらせた。


「だ、だって。同じガッコとか絶対嫌だもん」


 他校の人間と付き合っていたってこの展開が常なのに、同校の生徒ともなれば面倒臭い流れになるのは目に見えている。寧ろ想像するまでもない。恐ろしい。