歌を口遊む小鳥はいつか、大空へ羽ばたく。



 流石、とでも言えばいいのか。

 抜かりない。


「マジ――」

「しかもアドと番号までゲットしてきたからァ」

「マジかよ!」


 ショウちゃんの大袈裟な反応に、何事かとクラスメイト達の視線がより一層強くなる。先程の事もあってかキョウちゃんの声は控え目になっていたようで、周りに居るわたし達以外は内容までは聞き取れなかったらしい。


「前々から肉食系だとは思ってたけど、ガツガツ行くねー。キョーコは」

「何ソレー。別に飲んでたノリで連絡先教えてーって言ったらフツーに教えてくれただけだから」

「へえ、意外と社交的なんだ?」

「良い子だったわ、マジで。女遊び激しいの知ってても抱いて!って思う女の気持ち、すっげェ分かっちゃったって感じ?」

「けど寝てはねーンだろ?」

「まーね。今度皆で遊ぼうって話になってさー、そん時にどんなモンかって、」


 どこか自慢げに語る彼女の綺麗な顔を正面から見つつ、何となしに窓の外も視界の中に入れて―――。


「あ、キョーコちゃんだ」


 ―――ぬっと湧き出すように現れた彼に、誰もが度肝を抜かれただろう。