「飛鳥ー」
自身のネイルを見つめながら、手持無沙汰にキョウちゃんが話し掛けて来る。
「はいよー」
「カズヤと別れたって事は、フリーって事でオッケー?」
「う、うむ?」
「じゃあ今日の合コンも参加にしとくからあ」
「へ?え、え?何ソレわたし聞いてないんだけど!?」
「うん、オトコ変わるスパン早いけどアンタ浮気だけはしないから、誘ってなかっただけー」
「ちょっと何?キョーコ、飛鳥を合コンとか如何にも不純異性交遊を推奨してます、みたいな破廉恥な場所に連れて行くつもり?」
「だからエータは――」
「はいはーい!どっちにしてもわたし、今日バイトあるから無理だよー?」
「うわ、マジで?」
キョウちゃんは落胆した声を上げて、眉を顰めた。
しかしその険しい表情の中には分かっていたとでも言いたげな諦めの色も混じっている。というのも、恐らくわたしが週に五日程仕事をしているからなのだろう。
そしてカズヤと別れた昨日が二日ある休日のうちの一つ。わたしが連続で休みを貰える事はあまり無いから、殆どの確立で今日も働くという事になる。

