だってここには私の居場所がないんだから
こんなところで生きてたってなんの
意味もない…
それがたとえ、兄だと名乗る者が
現れたしても、考えをかえるつもりはない。
「私達は君の味方だ」
「その言葉を何度も聞いてきた…
でも、そんなのただの言葉に過ぎない。
所詮私は恨まれ者だ」
努力をしたとしてなんになる。
強くあろうとすればするほど
私は恨まれるんだ。
次の瞬間、私はレムさんに抱きしめられた。
「泣くな…采羽」
レムさんに言われ、私は初めて自分が泣いていることに気が付いた。
自分でも気づかないうちに泣いてるなんて
兄がなくなってからないな…
そのせいか私の中で何かがキレた。
「私はずっと憎まれながら生きてきた!
母親のことすら分からない!父親からは
入らないもののように扱われて、
唯一の兄さえ私は失った!人は哀れんだように見てくる!だから人間は嫌いだ!
それでも生きてきたんだっ足掻いて足掻いて…
強くあろうとしていた。でも…私は
1人になった。」
傍には誰もいなくて、1人でずっと
うずくまっていた。
光なんて見たくなくて、誰とも
関わりたくなくて…でも…
それでも、私がここにいるのは枯捺さんの
おかげで…
でも、そんな弱い所を見せたくなくて
だから、なにもいえなかった。
こんな事を言えるなんて自分が自分じゃないみたいだ。
「すみません。私そろそろ帰ります」
「采羽!…考えてみてくれ」
「…はぃ」
私は1人、きた道を戻った。
ー side采羽 end ー

