その時だった。
園長の声が頭の中に流れ込んできた。
(早く行ってしまえ…お前がどうなろうが
関係ないんだ)
やっぱり邪魔だったんだなぁ…
馬鹿みたいだ…少しでもって考えていた
自分が…愚かで仕方ない…
「考えてみてくれ」
「はぃ」
バタン
しまったと同時に私は園長に殴られた。
「お前などいらない!生きていてはいけないんだ!
早く出て行ってくれ!」
部屋を追い出されてから部屋に戻る時でも
まわりからは声が聞こえてくる。
(邪魔な子) (いらない子)
(可哀想な子) (出ていけ)
本当に思い知らされるよね…
どこにいても私はいらない…
例えどんな事をしても私は必要となんてされないんだ。
パッキーン!
「キャアァアアアアアアア!」
え?
私が庭を見てみると窓ガラスがわれ、
子供達は泣いていた。
私のせいなの?私がここにいるから
皆がこんな事になるの?
嫌だ…
私はそこから逃げ出した。
どこかもわからない所をただ走って
雨なんかも気にしないで、、
あの夜にあった人が来てくれるのではと
思いながら私は橋にきた。
うずくまりながらさっきまで浴びていた
あいつらの目を頭から消そうとしても
私は無理だった。
自然と流れてくる涙を拭うこともせず
ただ黙って雨にうたれていると、
突然雨がやんだので上を見上げると、
昨日の夜に会った人がすぐ目の前にいた。
「大丈夫か、采羽」

