あれからもう5年か…



悪魔との戦争に幕を閉じた采羽は、まだ
眠り続けている…
時々、涙を流しながらうなされて…
いったいどんな夢を見ているんだ…





「采羽…」



早く目を覚まして…俺にお前の
声を聞かせてくれ…
お前の笑顔を見せてくれ…采羽…





頬に滑らせていた俺の手にピタッと触れた
冷たい手に俺が目を開けると、
そこには目を覚ました采羽の姿があった。




「ク…ロ?」


「采羽?」




俺はまだ信じられず、少し動揺していた…




「クロ…ただいま(ニコ」



「おかえり…おかえり…采羽」




またお前に会えた…
これから先ずっと…こうしてお前をみてやれる…




「待っててくれてありがとう…クロ」



そう言って、采羽は俺に自分の唇を重ねた…