魔法学校2日目
今日からは通常の授業が始まる
いつものようにドアを開けるとそこは学園

やっぱり異世界みたいな場所だなぁ


「み、美桜!お、おはようございます」

少し照れ臭そうに話しかけてきたのはディアだった

「ディア!!おはよ…うっ?!」

ふとディアの後ろを見ると
数人の男の子がディアを見ていた

やっぱりディアも相当な美人さん…?

「どうかしましたの?」
「ううん!何でもないよ〜!
今日から授業が始まるねっ!緊張する〜」

男の子達を、見なかったふりをして
蹴伸びをしながらそういった

「いいえ、そうではなくて…」
そっとディアの手が優しく私の目の下に触れた
「目が腫れていますわ。
もしかして、昨日の魔法の事で泣かれて…?」

私は昨日、碧に会えた喜びだけと
碧と私の間に本当に仕切りのような壁がある事に
今の自分が置かれた現実に向き合えきれずに
一晩中泣いたのだ。

「あー。昨日感動する映画見ちゃって!」
「…本当ですか?何かあれば言ってくださいな」
「うん!ありがとう!」

朝鏡で見た時は
あまり目立たないと思ったんだけどなぁ
ディアは結構鋭いみたい。

ガララ

ディアと別れて教室に入ると
一斉に自分に視線が送られたことを感じた

「あの子まだいるの?」
「先生達、早く追い出せば良いのに」

凄く痛い視線だ。

今日は放課後残って翠先生と
魔法の特訓をする約束をしている。
いわゆる、“追試”のようなものだった。

やっぱり、念じても
魔法を出せない人は珍しいみたいだ



「陽菜乃…は…まだ来てないのかな?」

陽菜乃の席に荷物はなく
私はただ席に座って、痛い視線の中
陽菜乃をひたすら待った。


朝のSHRまであと10分…
陽菜乃どうしたんだろう?

陽菜乃は幼稚園から今まで1度も休んだ事がない。
今になって思えば、治癒の魔法だからなのだろう
真面目でもあるので、遅刻もない。

何だか胸騒ぎがする。

バンっ!

突然勢い良く教室のドアが開いた。
「美桜!陽菜乃がっ!!!」

そこには顔が青白くなったディアがいた