「は?1人じゃねぇだろ。ここに美桜が…」
「何言ってるのー?1人だよ!
それより部活〜!入部届け貰いに行ったのー?」
「やべっ!忘れてた!今そっちに行くー!」


「相変わらず忘れっぽいの?」
クスクス笑いながら美桜は言った。

「ウルセっ!じゃ、俺行くわ。またな!」
「…うん。」

少し寂しそうな声で返事をする美桜

勿論俺はここから動きたくない
ずっとコイツのそばにいたい。

けど少し心当たりがあった。
“見えない透明な壁”
それに対する心当たりだ。

そのためには早く家に帰って
そんで、確かめねぇと…!!!

寂しそうな美桜にかけてやる言葉が見つからねー

「美桜」
「うん?何?」
「絶対お前に会いに行くからな」
「ふふっできるかな?会えたら良いね」

きっと、美桜は“見ない透明な壁”を、知ってる

「俺に不可能はねぇよ!じゃ、またな!」

コツン

木から降りる時何か音がしたような気がした


振り返ると笑顔で手を振っている美桜が見える

俺は手を振り返しながら

「あんな必死に笑顔作りやがって…」

絶対にアイツの所へ行ってやる。






そう強く思った。