愛嬌ある笑顔であたし達と遊ばないかと誘われた


──わたしは彼女のそれを断った


理由はない


ただその笑顔が胡散臭かったのと、他のメンバーがおかしかったからだ


二階堂蛍には既に派手系な男女がついていた


その中にいたって平凡な生徒が三人


誘いを断れなかったんだろうなと感じた


現に無理に笑顔を作っているようだったから


こんなメンバーで遊んでもすぐにつまらなくなるだろう


だから、断った後はすぐに教室を出た


その時、ふと見たものは


──二階堂蛍がわたしを憎ましげに睨み付けていた横顔だった