わたしの机には油性のペンで書かれた落書き


上履きに書かれた言葉の他にわたしの似顔絵だろうか、髪の長い顔に矢印を引かれ〈呪〉と付け加えられていた


〈学校くんな〉〈生きている価値なし〉〈不純廃棄物〉


落書きにしては次元を越えている


勝手に人の人生を決めないで欲しい


文字を眺め、チャイムがなるまでじっとしていた


「大きく振りかぶってー……投げたぁ!!」


男子生徒の声が背後から聞こえてきたと同時にベチャリと頭に何かがあたった


ドッと笑いが溢れる教室


わたしの頭に当たった物からポタポタと水か滴る


手に取ると掃除用の雑巾だった


「大当たりー!」


「お前やるじゃーん! 百点満点だぜ!?」


「さすが野球部!」


わたしに雑巾を投げた男子生徒を褒めるように数人の生徒が集まっていた