唇を噛み締めてワナワナ震えている二階堂蛍を冷めた目で見据える
「そうやって黙れば済むと思っているの?」
「……」
「アナタの周りに人が集まっていたのは理事長の娘という肩書きがあったから。 それがなくなってアナタはただの二階堂蛍」
「…………ぅる…い」
「従えてきた来た人達に裏切られた気分はどう? 自分の城だった学校で反旗を翻されるのはどんな気分?」
「……うるさい」
「助けて貰えるという甘い考えで自分より下のわたしにすがろうとして突き放された気分は……」
「黙れぇええええええっ!!!」
わたしの言葉を遮るように奇声に近い大声をあげた
「アンタに何がわかるんだよ!! いじめ慣れしているアンタに! あたしはねぇ、可愛いの!! チヤホヤされて当然なの!!
アンタみたいなブスにどうこう言われる筋合いねぇんだよ!!!」
口調が乱れ、唾を飛ばしながら彼女は叫んだ
……ここまで、醜い人を見たのは始めてかもしれない