「──これで貴方は人殺しになるね」
わたしは静かに笑った
刃がその場で止まった
「な、何言って……」
「貴方バカなの? このまま進めば自殺という名の殺人になるよ?」
「何を根拠に……」
あからさまに狼狽え始めた彼女にさらに畳み掛けた
「わからないの? わたしが飛び降りて死んだら。 最初は自殺で片付けられるでしょうけど、次第に可笑しいと気付いて調べられる。
そこで最初に疑いをかけられるのはアンタ達だよ」
「な、なんでだよ!?」
取り巻きの男子生徒が叫んだ
「アンタ達がクラスを仕切っているからよ。 はじめは上手く行ってもその内クラスメートは話始めるよ。 巻き込まれたくないから。
そして次第にアンタ達も二階堂蛍を出し抜いて全てを話すようになるね。 罪を被りたくないから。
そして最終的に彼女は晴れて人殺しになる」
取り巻きはオロオロし始めた
ただ一人、二階堂蛍は強気な態度を表した


