病室に戻るなり、私は質問攻めに合った。





「お前、なんの病気?」

「心臓病」

「え、それ治んの?」






コイツ、デリカシーってもんないの?






「わかんないよ。
治らないかもしれない。」





春宮奏はしばらく考えたように言った。






「じゃあこれから暇だろ?
毎日俺が遊びに来てやんよ。」





ちょっと待ってよ、






こんなやつに毎日来られたら本当に病気が悪化する。





「いいよ別に」

「いいからいいから。素直じゃねーなー、そういう時は、ありがとうって言うんだよ?」

「は!?」






コイツといると調子狂う。





「春宮奏って言ったよね。」

「奏でいいよ」

「奏、あんたも高2なら勉強とかあるでしょ?私なんかに構ってないで勉強すれば?」

「結芽に心配されなくても俺、学年5位以内キープしてるんで大丈夫でーす」






まじかよ





さりげなくよびすてで呼ばれたことにドキッとしたことは隠しておこう。