「こんなところにいたらだめだ。君は、本当は人間なんだ

ろ?だったら、人間の世界に行くべきだ。」

「でも……。そんなことをしたらお母さんとお父さん

が……。」

「じゃあ、君はずっと一人でここにいるのかい?俺がいな

くなったあともずっとここにいたいのか?」

少女は、弱ってしまった。

すると。

「私だって……。本当はこの暗闇の世界から出たい……。外

の世界に行きたい!」

「やっと本音を言ってくれたね。」

少女は、慌てて口を押さえた。

俺は、少女の頭をなで

「今まで良く頑張ったな。俺がなんとかしてやるからもう

我慢するな。レイラ。」

すると、レイラの目からまた次々と涙がこぼれた。

必死に涙を止めようとしたが、できなかった。

だって、こんな優しい言葉をかけてもらったのは初めてだ

ったからだ。

そして、レイラは何回も頷き嬉しい気持ちでいっぱいだっ

た。