「そんな事よりどうしてここにいるのよ、
早くあの世に行きなさいよ」

「まあ良いじゃないの、
四十九日まではまだこの世にいられるんだから……」

「そう? それなら良いんだけど、
てかよくないわよ、
ずっとあたしにまとわりつく気じゃないでしょうね」

「ダメか?」

「ダメよ、ダメに決まってるでしょ」

「頼むよ、さっきうちに寄ったらお通夜みたいで暗くてさぁ」

「当たり前じゃない、
お通夜どころかさっき葬儀が終わったばかりなんだから」

「それに俺が姿を現しても気付いてくれないんだ、だから頼むよ」

「嫌よ、大体幼なじみがオバケだなんて誰にも言えないじゃない」

「そんなの言う必要ねえだろ!
なあ頼むよ、何でもするからさぁ、良いだろ?」

あまりに一生懸命頼み込むため、
優奈の方が折れる形となってしまった。