「ああ、すぐ行くから待ってろ」

その後二階へと向かった蓮であったが、
なんと彼は優奈の部屋の床からぬぼーっと姿を現した、
それに気付いた優奈はあまりの登場の仕方に驚いてしまった。

「どっからわいて出てるのよ、
びっくりするじゃない、
もう少し普通に来れないの?」

「良いじゃんどういう風に来たって、
オバケの特権なんだから」

「何よオバケの特権て、
良いから早く教えて」

「なんだよその言い方、
それが教えてもらう立場の人間の良い方か?」

「分かったわよ、教えて下さい蓮様」

「様って、まじめに頼んでるか? 
まあ良いや、何からやる?
やっぱりお前の一番苦手な数学からか?」

「そうね、お願い」

こうして勉強を始める二人、
するとやがて日が暮れていき、
一階から夕飯を知らせる声が届いた。