しばらく笑い続けていると


「もう寝るぞ」



日向君のその一言でテレビ鑑賞はお開きに。



「日向〜、俺今日泊まるから〜」


「…いや帰れよ」


「無理〜」


「めんどい奴」



「とか言っていつも泊めてくれるくせに」



「うるせぇ。でも今日はお前は俺の部屋来い」



「何で?一緒に寝たいの?」



「は?…きもいこと言ってんじゃねぇよ。
あそこはこいつの部屋にするから」






日向君の言うこいつとは私のことで。


…私の部屋作ってくれるんだと、なんだかホッとした。







「ええ〜愛花ちゃんと日向が一緒に寝れば?」





成瀬さんのその言葉にいち早く反応したのは私ではなく日向君で。




「何でそうなるんだよ。いいからお前は黙って俺のとこ来い」



面倒くさそうにそう言う日向君。



…私も一人部屋があった方が嬉しいし、成瀬さんには申し訳ないけどここは折れてもらうしかない。





「…すみません成瀬さん」


「ん?愛花ちゃんは謝んなくていいんだよ〜。
男じゃねぇ日向が悪りぃんだよ」




日向君の頭をポコっと叩く成瀬さん。



「だいたい日向には欲ってもんがねぇよな〜。
男なら同じ空間に女の子がいたらガシッといってベットにバンッ。だろ?」




…成瀬さんには私が見えてないのかな。


女子として、その成瀬さんの考えすごく嫌なんだけど。




「…成瀬黙れ」


「堅物男、日向」


「…そんなに帰りたきゃ今すぐ帰れ」





笑顔で指をぽきぽき鳴らす日向君の顔は悪魔そのもので




「ごめんなさい。
だからその手をしまってください」



「…わかればいいんだよ」







そんな二人の様子を眺めるわたし。



ーーーーー…仲が良いってことでいいですね?