保険彼女と日向くんの甘々同居生活

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「お前なぁ、ああいうのは徹底的に無視するか危なくなったらすぐに大声出すかしろ。
それから………」




ただいま公園のベンチにて日向君からお説教を受けています。






「う、…すみません…」


なんかさっきの状況より今のこの状況の方が恐ろしいような…?


日向君の顔は恐ろしくて見れない。




日向君のお説教を受けること数分、


「…怖かったか?」




日向君の表情が変わった。




少し切なそうな、悲しそうな、そんな表情。





「…こわ、くはなかったですよ。
ただ、気持ち悪かったですけど…」




ナンパよりさっきの日向君の方が怖かったよ。

ーーーなんて言えない。





「そうか。…悪かった。
すぐに気付いてやれなくて」




「え?…日向君が謝ることじゃないです」





なんで日向君が謝るんだろう。

…やっぱり日向君は根っからのいい人だ。


今日初めて会った私にも、こんなに親切にしてくれる。お説教は怖かったけど。




「…はっくしゅ」

冬の外は寒い。


さっきよりも強めに降り出した雪に少しだけ悪態をつく。