料理を待っている間、日向君に断りお手洗いに向かう。




持ってきたポーチから化粧落としを取り出し、酷い有様の顔を拭いていく。

さっきまでこんな顔で日向君と向かい合っていたのかと思うと恥ずかしさで今にも倒れそう。






軽くお化粧をしなおして日向君の元に戻る。




そっと席に座ると、何故か私のことを凝視してくる日向君。





え、なに。





…もしかしてちゃんとお化粧してないときの私の顔ってそんなに酷い?




でもさっきのパンダよりマシだとは思うけど。







「…まあ、パンダではなくなったな」



日向君がニヤリと笑う。





そりゃあ、あんな顔よりはマシだよね。


本当に酷かったもん。







そう考えると日向君いい人すぎじゃない?




あんな顔した女のことをここまで気遣ってくれるとか。












……仏?