ーーー翌日ーーー
次の日学校に行った明日香は愕然とした。昨日転校してきた優くんの持ち物が半分壊されていた。私は声を掛けようと思った。すると
「ねぇねぇ、見てよ!清水さんの持ち物、汚くない?転校したとたんこれだよ、信じられなくない?」
朱里が言った。
(え?汚いとかじゃなくて絶対誰かの仕業でしょ)

この頃の私はまだ知らなかった。朱里たちの仕業だと。

こんなこともあったが昼休みにはすっかり忘れていた。
「ねねーみんな聞いて!今日ね、好きな彼に告ったらソッコーOKしてもらえたよぉぉー!」
弥月が言うと朱里が
「おぉーついに弥月までもが彼氏持ちか♪」
私はこの時嫌な直感が頭に過ぎった・・・
「えっとぉー、ということは必然的にぃー明日香だけが独り身かぁー、可愛いのにねぇー」
そう、私明日香だけが彼氏持ちではないのだ。彼氏なんて要らない、友達だけいれば、と思って過ごしているうちに周りは彼氏持ちばかりになっていた。

(私はカタチだけの愛なんて要らないから、見かけだけのカップルになんてならない!)