それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

「うん、そう。リーフっていうんだけど、その人が僕達のボスで、屋敷の主さ」

「ボス?」

「この森の平和を守るために、リーフは僕達を集めたって訳。僕達は一応雇われてるって事かな」

「それじゃ、5人で住んでるんですか?」

「うん。そういうこと。でもリーフは常に忙しいから、よくお屋敷を留守にしがちだけどね」

 カルマンはおしゃべりだが、ジュジュにとっては情報を沢山教えてくれる事がありがたかった。

 まだ質問しようとしたその時、前方に居たマスカートとムッカが、突然、弓矢を構えて矢を放った。

 矢の風を切る音がしたその直後、あたりはざわつき、葉っぱの擦れる音と、「カーカー」と鳴くカラスの声が同時に騒がしく聞こえた。

「くそっ、逃がした。すばしっこい奴だ」

 ムッカが悔しがっていた。

「まあいい、あんなのが捕れても食えたもんじゃないからな」

 マスカートは慰めていたが、それは負け惜しみのように聞こえていた。

 後ろで、こっそりとカルマンが笑っていた。

「あのカラスは無理さ。そんじょそこらのカラスじゃないね。非常に賢く、僕達を欺く知恵を持ってるよ。多分あれはオーガの手下だ」

「オーガの手下?」

 ジュジュが鸚鵡返しに繰り返す。

「この森にはオーガも住んでるから、カラスを使って色々と情報を集めているのさ。もしかしたら近くにいるかもしれない」

「あの、そのオーガって弓矢を使って狩りをする事もあるんですか?」

「ああ、そういう事もあるだろう。見かけは醜い怪物でも、知能は人間と変わらないし、手先も器用だ。人間が恐れるくらい凶暴だから、普通の人間は歯が立たない」

 ジュジュは考え込んだ。

 マスカートもムッカも弓矢を持っていたけど、使ってないといっていただけに、モンモンシューを撃っていない。

 カルマンとバルジは最初から弓矢を持っていない。 

 そうすると、オーガが撃った可能性が浮上する。