それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

「実はさ、ここに居る連中が、皆、訳ありな奴らなんだ。マスカートは知的ぶってるけど、女に振られて自信喪失した敗者さ。ムッカも英雄気取りで粋がってるけど、元はただの気弱なチンピラさ。バルジは無口だけど、人間嫌いで人と距離を置いてるだけさ。そしてこの僕も誰からも相手にされなくて、プライドだけは高い若造なのさ。結局は皆、ここに逃げてきたようなものさ」

 ジュジュは静かに聞くだけで、何も言えなかった。

「で、君は助けて貰った人にお礼を言いに来たってことなの? それとも何かから逃げてきたの?」

 ジュジュはその言葉ではっとした。

 好きな人を追いかけてはきたけど、結局は城のしきたりから逃げてきたことにもなる。

「わ、私は」

 痛いところを突かれたようでジュジュは動揺していた。

「いいよ、いいよ、言わなくても。だけどさ、こういう連中が集まってきてるから、誰も信用しない方がいいよ。虚勢はってるだけで平気で嘘つくからね」

「そういう、あなたも?」

「はははは、自分で言ってるから、そうなるよな。どうも僕は一言余計なことが多いようだ。それでいつも失敗する」

 冗談でも言うように、カルマンは笑っていた。

「だけど、君は不思議な人だね。なんだか、僕の中の何かが目覚める感じがする」

「えっ?」

 カルマンはジュジュの顔を覗きこんだ。

 ジュジュの緑の瞳をじっと見つめているその表情は真剣そのものだった。

「あ、あの……」

 ジュジュは落ち着かなくなって、そわそわすると、カルマンは、はっとした。

「あっ、ごめん、なんだかムキになっちゃった」

「カルマン、あなたは昔、私を助けたこと覚えてませんか?」

 ジュジュはもしかしてと思い、素直に訊いてみた。