それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

 頼りない火がちょろっと口からでてくるだけだったので、モンモンシューは少し悲しくなってしまう。

「クゥ……」

 モンモンシューの落ち込んだ声を聞いたジュジュは振り返った。

 ジュジュは心配しなくていいと、笑みを浮かべ、モンモンシューを慰める。

 その後は自分が何とかしなければと、気持ちを奮い起こしていた。

 ジュジュは過去に、森の中で怖い思いをした事があるのも忘れ、無我夢中で立ち向かう。

 モンモンシューを救いたい気持ちに胸いっぱいで、責任を感じては次第に足は速くなり、しまいには駆け出していた。

 少しでも犯人を早く見つけたい思いと、逃げられて見つからなかったら困る思いが交差する。

 自分が勝手な行動をしたために、モンモンシューに被害が被ってしまい、どうしてもその責任をとりたかった。

 思いつきだけで、感情のまま城を出てきた事が、今になって悔やまれる。

 そのやるせない思いに苛まれると、我慢できずに自然と走ってしまうのだった。

 負けたくない。

 そのためにも走ることしか今はできなかった。

 勢いよく走って、地面を蹴り上げていたその時、柔らかい土を踏んだと同時に、目の前の視界が激しくぶれて、激震が襲った。

 それと同時に「キャー」と悲鳴があがる。

 何が起こったか一瞬の事でわからなかったが、どうやら何かに体を拘束され、激しく宙に引っ張りあげられたようだった。

 それは誰かが仕掛けた罠であり、ジュジュは網の中で、宙ぶらりんになって揺れていた。

 その側でモンモンシューが慌てふためき、その網を破ろうと小さな牙で噛んでいた。 

 しかし、頑丈な網で、中々切れる様子がなかった。

 そして森の奥からがさがさと何かがうごめく音がして、それが次第に近づいてくる。


「誰か来るわ。モンモンシュー、逃げて」

「プギャ!」

「いいから、とにかく姿を隠して」

 モンモンシューは、心配しながらも一旦木々に紛れ込んで、ジュジュの様子を見るしかなかった。