それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

 瞼が重くなっていくが、必死に目を開けて何かを見ようとしたとき、暖かさが感じられるその方向に、かすかに暖炉の炎の明るさが見えた。

 その暖炉のマントルピースの上に絵画が飾られていたのがぼんやりと見え、フィルターがかかったように鮮明ではないが、なんとなくの形が判別できる。

 それは誰かの肖像画だと認識したとたん、意識が遠のいていった。

 その時、優しく頬を撫ぜられ、安心感と男の優しさを感じ心地よかった。

 そんな気分の中でジュジュは、助けてくれた男性とダンスをしている幻想を見ていた。

 軽やかなステップ。

 ふわふわと舞うようにジュジュをリードする。

 やがて立ち止まり、その男性はジュジュを真剣に見つめる。

 頬をピンクに染めながらジュジュはトロンとして酔いしれ、そしてゆっくりと顔が近づきその後は優しいキスをされて……

 ジュジュの夢。

 でも本当にそれは夢だったのか。

 気持ちだけがいつまでも残る。

 顔もはっきりとわからないまま、ジュジュは助けてくれた男性に恋をしてしまった。

 そう、ジュジュは好きになった人の顔を知らないで恋に落ちていた。