それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

 男がジュジュに近づく気配がするが、まだ視界がぼやけ、目の前には男性のシルエットが見えるだけで、詳細が何一つわからない。

 男の声も鐘の中で響いて聞こえるように、すっきりとしない。

 キノコの菌に体をやられて、機能が正常に働いてないのが伺える。

 戸惑って不安になっていると、男性の手がジュジュの頭をやさしく抱え、少しだけ身を起こされ、口元に何かを押し当てられた。

「薬草だ。これを飲めばよくなる」

 ジュジュは言われるままそれを口にする。

 それは苦く、決して美味しいものではなかったが、どろりと喉を流れていくと、すっと気持ちが落ち着いた。

 喉が爽やかに冷たさを感じ、息がし易く、気分がすっきりする。

 キノコの菌が体から抜けて、自分がクリーンになっていく感覚があった。

「あ、ありがとうございます」

 感謝のお礼を言えば、男はそれには答えなかったが、男の息遣いが感じられた。

 それは目の前で笑いながらも自分をしっかりと見ているような、そんな照れが伝わってくるようだった。

 目が見えないのがもどかしい。

 何度も目をこすっていると、男はその行為をやめさせるようにジュジュの手を優しく掴んだ。

「心配しなくていい。一時的なものだ。すぐに見えるようになる。今はゆっくり眠るがいい。目が覚めた時は全てが元通りになってるはずだ」

 ジュジュはコクリと首を振る。

 薬の作用のせいか、体はまどろみ、眠気が襲ってきていた。