ジュジュはやっとこれが危険な植物だと知ったが、すでに目をやられてしまい、辺りがよく見えない。
ふらふらとしながら、逃げようとするも、また甘い香りが鼻をつき、感情が麻痺される。
しかし、充分危険な事と頭の隅にあるために、ジュジュは襲ってくる人食い植物の攻撃をひらりとかわした。
「キノコは囮だったんだわ。これで人々の感情を麻痺させて、おびき寄せて狙うというものだったのね」
頭上に人食い植物が口をあけてジュジュめがけて襲い掛かってきた。
ジュジュは悲鳴と共に頭を押さえ込んでしゃがんでしまうが、運よく、植物の動ける範囲が決まっていて、それはジュジュに届かず足元に倒れこんだ。
それはじたばたとジュジュをめがけて何度も口を大きく開閉させていたが、ジュジュに届かないことを悟るや悔しがっているように見えた。
ジュジュは視界の悪い中、それをシルエット的に判別していた。
甘く香る匂いはまだ気になるが、それを振り払い後ろに下がってその場を去った。
何度も目をこするが、先ほどまともに被ってしまったキノコの菌のせいで、視力が回復しない。
そして耳の中もグワングワンと篭って、正常に音が聞こえず、平衡感覚が失われていた。
覚束ない足取りで、森を彷徨い、そして甘い匂いがやっと遠ざかった時、初めて自分が危ないことをしていると気がつき、先ほど追いかけられたオーガの恐怖も蘇った。
甘い匂いを嗅いでいるときは、恐怖心を抱かず魅了されていたが、あの匂いは人を惑わす恐ろしい罠だったと認識すると、今頃になって大いにぞっとした。
ふらふらとしながら、逃げようとするも、また甘い香りが鼻をつき、感情が麻痺される。
しかし、充分危険な事と頭の隅にあるために、ジュジュは襲ってくる人食い植物の攻撃をひらりとかわした。
「キノコは囮だったんだわ。これで人々の感情を麻痺させて、おびき寄せて狙うというものだったのね」
頭上に人食い植物が口をあけてジュジュめがけて襲い掛かってきた。
ジュジュは悲鳴と共に頭を押さえ込んでしゃがんでしまうが、運よく、植物の動ける範囲が決まっていて、それはジュジュに届かず足元に倒れこんだ。
それはじたばたとジュジュをめがけて何度も口を大きく開閉させていたが、ジュジュに届かないことを悟るや悔しがっているように見えた。
ジュジュは視界の悪い中、それをシルエット的に判別していた。
甘く香る匂いはまだ気になるが、それを振り払い後ろに下がってその場を去った。
何度も目をこするが、先ほどまともに被ってしまったキノコの菌のせいで、視力が回復しない。
そして耳の中もグワングワンと篭って、正常に音が聞こえず、平衡感覚が失われていた。
覚束ない足取りで、森を彷徨い、そして甘い匂いがやっと遠ざかった時、初めて自分が危ないことをしていると気がつき、先ほど追いかけられたオーガの恐怖も蘇った。
甘い匂いを嗅いでいるときは、恐怖心を抱かず魅了されていたが、あの匂いは人を惑わす恐ろしい罠だったと認識すると、今頃になって大いにぞっとした。



