それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

 それよりもどこか応援したいと、口元をほころばせて楽しんでいる様子にも見える。

 教育係のカーラも最後まで落ち着いていたように、この二人もどこかでジュジュの行動は起こって当たり前のように捉えていると思えてならなかった。

「わかりました。ジュジュが戻ってくると約束したのなら、必ず戻ってくることでしょう。しかし、この城にジュジュが居ないということが世間に知られるのは都合が悪いには変わりありません。グェン、それまでジュジュのフリをして貰えますか」

 女王の命令とあらばそれに従うのは当たり前だが、それ以前にジュジュを応援したく、その覚悟はすでに持っていた。

 グェンは力強く「はい」と頷いた。

 グェンは年恰好もジュジュと同じであるし、ジュジュが世間に顔を知られていないだけに、なんとでも誤魔化しが利く。

 城の中のものが秘密を口外しなければ、ジュジュが戻ってくるまでやりきれそうだった。

 ただ、重病説と噂が広まった後は、国の存亡がかかってくるだけに国民、そしてその周辺の国々の不安は中々拭えそうもなかった。

 ジュジュが戻ってくるまで、一筋縄ではいかない問題は充分抱え込んでしまった。