それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

「ジュジュ……」

 セイボルは自分の犯した罪に悔しさを募らせ、ジュジュに申し訳なく自分を呪った。

 腹の切り傷も焼けるように痛く、気が遠のいていく。

 セイボルは力果てるように地面に倒れこんだ。

「セイボル! セイボル!」

 ジュジュは狂ったように名前を何度も呼ぶ。

「カルマン、お願い、セイボルを助けて」

「えっ、手遅れじゃないの? もうこのままでいいじゃない」

 動かなくなったセイボルにジュジュは真っ青になり、叫び続ける。

「誰か、助けて! セイボルを助けて!」

 その時、シュッと風が一陣通り抜けた。

 カルマンがいきなり声をあげ、何かに驚いた。

「オ、オーガ!」

 突然目の前に姿を現した者は、厳つい体をし、目をぎょろりと向け、牙を持った怪物だった。

 それはカルマンを睨みつけ、咆哮する。

 その声は地響きがするくらい、体の中にまで振動する。

 カルマンは剣だけを前に構えるが、恐怖のあまり怯んで後ずさりする。

 オーガはセイボルに視線をやると、そこに近づき、セイボルを見つめる。

「いや、セイボルを食べないで」

 ジュジュの叫びも虚しく、オーガはセイボルを肩に担いで、素早い動きで去っていった。

「嘘、オーガって人を食べるの?」

「カルマン、お願い、セイボルを助けて。あのままじゃ、本当にオーガに食べられちゃう」

「もういいんじゃないの。これで証拠隠滅。セイボルもリーフも姿が消えて、全ての真相は闇の中のミステリーってことで」

「何を言ってるの」

「やっぱり僕ってついてるんだ。これって魔術界の頂点に立てというサインだ」

「何が、魔術界の頂点に立つだ!」

 突然怒りの声が雷を落としたように聞こえ、カルマンはびくっとした。