それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?


 ジュジュは抱きかかえられても、手に持っていた本でカルマンを叩き、抵抗する。

「痛いじゃないか、ジュジュ」

「下ろして。離して」

 どうにかして逃げなければならない。

 そう思った時、とっさの機転で、ジュジュは持っていた本を投げた。

「あっ、何をするんだ。しっかり持ってなくっちゃだめだろ」

 カルマンがジュジュを抱いたまま、その本を取りにいくと、夜明けが近づく薄明かりの中、黒い馬が森の中を掛けてこちらに向かってくるのが目に入る。

 長い髪を風になびかせ、鋭い目をしてカルマンに近づいてきた。

「セイボル!」

 ジュジュは思わずその名を呼ぶ。

「ん、もう。なんで邪魔が入るんだ」

 カルマンは顔を歪ませる。

 セイボルは馬を降り、カルマンを睨みつけた。

「ジュジュから離れろ」

「どうして? 僕たち恋人同士なのに」

「カルマン、お前は異常過ぎる。ジュジュを離すんだ。そしてこの森から去れ」

「嫌だよ。ジュジュは僕のものさ」

 カルマンは木の枝から垂れていた蔦に指を向けると、それがニョロニョロと伸びだし、それを使ってジュジュを巻きつける。

 蔦は生き物のようにジュジュの体を縛りつけ、そして引っ張り上げた。

 ジュジュは枝に吊るされてぶら下がった。