王女が16歳を迎える誕生日パーティは、その地位の高さもあるが、そんじょそこらのただのパーティで済まされない。

 王女にとっては一生を左右する一大事な出来事だった。

 全国から集まって来る沢山の金持ちで身分が高い男達。

 はたまた、身分に関係なく容姿に自信のある美しい男達。

 そしてとにかく自分に何も自慢できるものがなくても、男という理由から夢だけを抱えて参加する男達。

 我こそはジュネッタージュ王女に相応しいと、自分をアピールできる日であり、そして王女はこの中から将来の相手を決めなければならなかった。

 誰もが王女をしとめたいとあの手、この手を使って、アプローチに必死だった。

 それは一攫千金を手に入れるように、小さなチャンスでも無駄にしたくないと熱く夢を見る。

 もしかしたら──
 ひょっとして──

 とにかくそこに行かなければ得られないのなら参加すべし。

 そんな男達がわんさかとやってきていた。