それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?


 椅子やソファーの上、暖かな火が灯る暖炉の側、この日の広間は病院となって、怪我を負った男達はそこで休んでいた。

 ムッカも何かあった時のために、彼らと一緒に寝床を共にして、毛布を被って椅子で転寝していた。

 いつもジュジュと過ごしていたモンモンシューも、男達と紛れて広間で寝ている。

 モンモンシューはすっかりこの屋敷に馴染み、皆から可愛がられることに慣れて、好きなように過ごしている。

 片づけが終わったジュジュは、一人自分の部屋に戻っていった。

 屋敷はすでに静まり返り、マスカート、カルマン、バルジは二階の部屋、リーフは書斎でそれぞれ休んでいる。

 ジュジュだけが少し遅くまで起きていた。

 忙しく働き疲れて自分の部屋のドアを開ければ、吐き出し窓から、月の光が差し込んで、青く仄かに明るかった。

 月の光に魅せられて、吐き出し窓を開ければ、冷たい風が頬を撫ぜる。

 忙しく動き回っていたジュジュには寒さを感じるよりも、ひんやりとした風に当たって気持ちよかった。

 一歩、そしてまた一歩と、月の光に誘われるようにジュジュは外に足を踏み出した。

 森の奥からフクロウの鳴く声が聞こえる。

 それに耳を澄ましていると、近くからも「ホーホー」と聞こえた。

 姿は見えないが、かなり側にいる様子。

 ジュジュはその姿が見てみたいと思った。

「フクロウさん、どこにいるの?」

 面白半分につい口走れば「ここだ」と答えが返って来た。

 「えっ?」と声の方向を見れば、クスクスと笑いながらセイボルが木の裏から現れた。

「セイボル!」

「しー、声が大きい」

 周りを気にして、一旦木の後ろに隠れ、再び顔だけ覗かした。

 ジュジュは思わず走りよった。

「嬉しいね、私に走って会いに来てくれるとは」

「ここで何をしてるの?」

「月の光に導かれたんだ。月は魔力を持つからね。心の本心を引き出されてしまった」

 ジュジュが首をかしげていると、セイボルはコホンと咳をして、「だからジュジュに会いたくなったんだ」と早口で言った。

 ジュジュはクスッと笑った。