それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?


 それから暫くして、屋敷の周辺は慌しさを帯びた。

 街から五人の男達が入り込み、森の奥深くへ通う行為が数日続いていた。

 マスカート、ムッカ、カルマン、バルジは様子を見ながら、森に潜り込む人々を警戒していた。

 あまりにも頻繁に続くので、最終的に警告をするが、向こう見ずな男達のグループは一向に聞く耳持たずだった。

 その中の一人に、ムッカの昔の仲間がいたのもよくなかった。

「負け犬ムッカがいるぜ。こんな奴の話は全部嘘だ。皆、信じるんじゃないぞ。こいつは弱い癖に口ばっかりで粋がってたような奴だ」

 ラジーと呼ばれるその男は、ムッカを蔑んで見ては、唾を吐いた。

 ムッカは昔の弱みもあり、されるがままになっていた。

「ちょっとこれ、やばいよ、マスカート。なんとかして」

 カルマンが小声で耳打ちする。

 マスカートもまずいと思いながらも、ムッカが辛抱強く耐え、葛藤している手前上、どう行動していいかわからなかった。

 とりあえず、一歩引いてムッカに判断を委ねていた。

 バルジもいつでも動けるように、その後ろで鋭く睨み続ける。

「なあ、ムッカ、本当はこの森にお宝が隠されてることを知ってるんだろ。どこにあるか教えろよ」

「そんな物はここにはない。早くこの森から出て行け」

「何をえらっそうに。もうお前のいう事など誰も聞きやしない。お前は怖気づいてグループから逃げたんだからな。この弱虫が」

「違う、ただ嫌気が差しただけだ。もう虚しい真似をするのが嫌になったんだ」

「散々、俺達にえらっそうな態度とって暴れてた癖に、何を今更。結局、お前は俺達を売ったんだよ。この裏切り者が」

 ムッカは苦虫を噛んだ様に顔を歪めていた。