それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

「ち、違うの。セイボルはそういう力は持ってないのって訊きたかったの。だって魔王と呼ばれてるし」

「私が魔王と呼ばれるのは、人前で魔術を見せてしまい、人々が勝手にそう噂して、そういうイメージが定着してしまったからだ。私もそれに便乗してそのフリをしてるだけで、実際は魔王と呼ばれるほどの強い力は持ってない。魔術を使える者には二種類いて、一つは私のようにカミングアウトするもの。もう一つはずっと隠し通す者。後者の方が本当は賢いのだが、大概は人から一目置かれようと自分の中で秘めていられないものだ。魔術が使えればそれで商売もできるからな」

「それじゃ、モンモンシューに魔術を使った人を探すのは難しそうね。だって、そんな恐ろしい魔術を使うんですもの。きっと隠してるに決まってるわ。なんだか怖い」

「ジュジュは大丈夫だ。ジュジュはドラゴンを操つる力を持ち、天空の国の王女様だ。ロイヤルファミリーは魔術を跳ね除ける力を持っている」

「えっ」

「魔術を使えるものがいるのなら、その魔術を跳ね除ける者もいる。この世は必ず一対になる者が存在しているということだ」

「そんな事知らなかったわ。それじゃ私には魔術は掛からないの?」

「ああ、そうだ」

「でもなぜあなたは知ってるの?」

「そ、それは、その、初めて会った時にちょっと試してみたというのか」

「みんながオーガに気を取られているときに、私を呼び寄せた、あの時ね」

 セイボルは気まずくなり、笑って誤魔化すしかなかった。

 ジュジュも一緒になって笑っていた。

 素直に笑うセイボルの笑顔を見ていると、ふとリーフの事を考えてしまう。

 リーフも笑えば、セイボルと同じような顔をするに違いない。

「ねぇ、セイボルはリーフの事をどう思っているの?」

「えっ、急に訊かれても……」

 笑っていたセイボルの表情が一瞬にして曇った。