それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

 ジュジュは気にしないように、自分の仕事に励む。

 今は屋敷にリーフと二人だけになっているが、リーフは常に書斎に篭り、滅多に屋敷の中はうろつかないので、会うことはない。

 先ほど会ってしまったのは、すごい確率での遭遇だった。

 その後、リーフは書斎に閉じこもり、趣味の読書に没頭していた。

 なぜジュジュがそれを知ったかといえば、偶然、外から書斎の窓の前を通ってしまい、そこで本を片手に座っている姿をチラッと見てしまったからだった。

 何事もなくそっとその場から離れようとしたが、モンモンシューがその窓に近づいてしまったせいで、リーフに気付かれ、すぐさま椅子から立ち上がり、露骨にカーテンを閉められてしまった。

 ジュジュはもちろん、邪魔をしたことを申し訳なく思い、謝罪したかったが、そのチャンスすらなく、モンモンシューを呼び、ぎゅっと抱きしめてやるせない気持ちになった。

 カーテンが閉まった窓を悲しく見つめた後、すぐに屋敷の中に入る気持ちになれなくて、少し外をうろついた。

 一人では森の中に絶対に入るなとは言われているが、その周辺を散歩するくらいなら問題はないと思っていた。

 あのまま屋敷の中でリーフと顔を合わせないとしても、近くにリーフがいると、息をするのも苦しくなるようで、ジュジュは早く皆が帰って来るのを待っていた。

 少し落ち込んで、前屈みで歩くジュジュを励まそうとモンモンシューは力強くジュジュの周りを飛び回る。

「モンモンシュー、いいって。余計に歩きづらいわ」

 ジュジュは手で軽く払った。

 体が小さいせいで、やることがハエと同じ扱いだと思われたのがモンモンシューはショックだった。

 モンモンシューもうな垂れて元気をなくし、ジュジュの後ろについて飛んでいた。

 ジュジュとモンモンシューは前後に並んだ状態で同時に溜息を洩らしてしまった。

 その時木の陰から、クスクスと笑い声が漏れた。

 ジュジュもモンモンシューも一緒に声の方向を見た。

 そこには長い金髪を風になびかせて、にこやかに笑っている男が立っていた。