それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

 ジュジュが最後に振り返り、もう一度屋敷を見ると、櫓(やぐら)の上からバルジがじっと見ているのが目に入った。

 ジュジュは軽く手を振り、そして踵を返して森の中へと入っていった。

 そして屋敷はどんどん後ろに遠ざかって行く。

 これからどうしたらいいのだろうか。

 肩にとまっているモンモンシューを無意識に軽く撫ぜ、ぼんやりと考える。

 一度この森を出たとしても、またここへ戻ってこなければならない。

 それはモンモンシューに矢を放った人物を探さなければならないからだった。

 でもどうやって見つければいいのだろうか。

 このままでは城にも帰れないし、これと言っていく場所もない。

「ねぇ、ジュジュ。そんなに落ち込まないで」

 カルマンに言われて、はっとした。

 いつの間にか体は前屈みになり、いかにも落ち込んでいるような暗い風貌になっていた。

 気がつけば、マスカートが先に歩いて、後ろにはムッカが神経を尖らせて辺りを確認している。

 ムッカはジュジュの隣で付き添って歩いていた。

 前後に居る二人を気にしながらそっと耳打ちする。

「あのさ、実は僕、この森に自分の小屋を立てたんだ。僕の秘密の場所なんだ。そこを教えてあげるから、もしよかったら好きに使ってくれていいよ。ジュジュだって折角僕たちと知り合って、このまま別れるの嫌だろ。僕ジュジュと離れるの寂しいんだ。時々また会いたいもん。でも屋敷にはリーフが居るから、あんなことの後では気軽に遊びに来れないよね。だからその小屋で会えたらいいな、なんて思ったの」

 カルマンは励まそうとしてくれてるのか、何か意図があるのか、ただの思いつきなのか、ジュジュはなんて答えていいかわからなかった。

 適当に「ありがとう」と答えると、カルマンは素直に喜んでいる。