それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

 ジュジュは、カルマンが言い切ったことで自分の目的が間違ってなかったことを確信し、改めて四人の男達を見ていた。

 ──この四人が助けてくれた。私はこの中の誰かを好きになった……

 そう思った時、何がなんでもここに残って、その一人を見つけなければならない。

 それはここまで来てしまった意地も入っていた。

 すっかりカルマンのはったりを信じてしまう。

 暫くの沈黙の後、再びジュジュに視線を戻したリーフの表情は、困惑しきっていた。

「そうか、ジュジュはこの屋敷に住む者に助けられたというのか。その恩義は気持ちだけで充分だ。この者達は見返りなど何一つ望まず、助けたい思いからそのような行動を取ったに過ぎなかったはずだ。そうだろ、みんな」

 リーフがそういえば「はい」という選択しか残っていない。

 例え、露骨にその見返りを期待してやっていたとしても。

 誰もが建前として反論できなかった。

「もうそれで事は済んだ。その気持ちだけで充分だ。後はここから去ることだけだ。朝食はまだだろうから、何か食べてから行くといい。マスカート、ムッカ、 カルマン、安全にこの森から出られるように案内したまえ。バルジは屋敷の周辺のガードを怠るな。私は、疲れたから一休みさせてもらう。それではジュジュ、 お会いできて光栄だった」

 事務的に淡々と命令し、リーフは広間から去っていく。

 その後姿を、なす術もなくジュジュは悲しく見ていた。

 人情味もなく、冷淡で、つかみどころが無い。

 それがジュジュが抱いたリーフの印象だった。

 もう少し話のわかる人だと少しは期待していた部分もあったが、バラの花を踏み潰した通りに、容赦はしないその性格にやるせなさを感じていた。

 リーフだけは自分を助けた人物ではないと断言できるほど、彼に失望していた。

 もし一つでもリーフの事を褒めろと言われたら、唯一、その精悍な顔立ちと凛とした姿勢の威厳だといえる。

 しかし、それは見掛けだけのことであって、取っ付きにくければ魅力にも感じない部分だった。

「僕はジュジュに居て欲しいのにな。怖がらせたお詫びだってしたいし、ジュジュにはたっぷりとこの僕の魅力を見て欲しいしさ」

「カルマン、とりあえず、お前は黙っとけ!」

 ムッカが口を押さえ込み、カルマンはそれを抵抗し、二人は小競り合いを始めた