それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

「馬鹿ヤロー」

 マスカートが手を出しそうになる寸前でバルジがその手を掴んだ。

 バルジはモンモンシューにまで危害が加わることを懸念していた。

 それに気がつき、マスカートは「コホン」と喉を鳴らしてから落ち着きを取り戻した。

 モンモンシューが顔にへばりついたまま、カルマンは大きく溜息をついた。

「とにかく、まだ何もしてない。未遂で終わった」

「カルマン! なんだよ、その開き直った態度は。未遂って、それってやる気満々だったって言ってるのと同じじゃないか」

 ムッカが呆れ返った。

「未遂だったんだからいいじゃないか」

「いいことあるわけがないだろう。どこまでお前はふざけているんだ」

 マスカートも我慢できずに声を張り上げてしまう。

「ふざけてなんていないよ。ジュジュは僕を好きになってもおかしくはなかったんだ!」

「お前、まさか昨晩の話を有言実行しようとして……」

 マスカートは思わずムッカと顔を合わせた。

「昨晩の話?」

 ジュジュが首を傾げ、訝しんでいる表情はマスカートとムッカには居心地が悪かった。

「な、なんでもないんだ。だけど、ジュジュ本当にすまない」

「マスカートが謝る事はないんですけど、私も何か勘違いさせる行き違いがあったのかも。あまりにも話が通じなくて」

 ちらりと横目でカルマンを見れば、モンモンシューがへばりついたまま、うな垂れて意気消沈している。

 その姿も哀れみを誘い、なんだか不思議だった。

「ジュジュ、こんな事になっても、まだここにいたいと思うか?」

 バルジがこれを機にして、質問を投げた。

 ジュジュだけじゃなく、そこに居た誰もがハッとするようにジュジュを見つめた。

 一度に視線を浴びてドキッとしたのもあるが、そのストレートな質問にどう答えていいのか、ジュジュは逡巡する。

 皆がその質問の答えを待っている時、その輪に加わってない、第三者が代わりに答えた。

「そこで何をしている?」
 
 一同が一斉に声がした方向を振り返った。